ハチネタブログ
庭木の害虫 チャドクガ(茶毒蛾)に注意!!
チャドクガ(茶毒蛾)はドクガ科の昆虫で、本州以南の日本各地に分布し、日本では代表的な毒蛾です。
幼虫、いわゆるケムシは、4月から10月にかけて年2回発生し、園芸植物に被害をおよぼすほか、刺されて被害にあう人が後を絶ちません。
特にチャノキ、ツバキ、サザンカなどツバキ科の植物の葉を食害します。
1枚の葉の裏に10匹以上が固まっている初期の頃に、その葉っぱごと処分すると被害がほとんど発生せずに済みます。
成長するにしたがって木全体に拡散しますので、放置しておくと木が一本、丸裸にされてしまうことがあります。
植物全体に散ってしまったら、ケムシ用の殺虫剤を散布する必要があります。
チャドクガは生涯を通じて毒針毛をもち、抜けた毛や殺虫剤散布後の死骸に触れただけでも皮膚にかぶれを生じます。
発熱やめまいを生ずることもあり、そのままにしておくと長期にわたってかゆみが続きます。
一般市販薬ではほとんど効果はみられず、蚊に刺されたとき用のぬり薬は症状を悪化させることがありますので、症状が重くなる前に迷わず医師の診察を受け、処方薬を使用するようにしてください。
一度その被害にあった人は、個人差はありますが、2回目以降にハチ毒と同じくアレルギー反応を起こすことがあります。
チャドクガの毒針毛に触れた皮膚 |
皮膚についた毒針毛は、ガムテープなどを貼って丁寧に除去し、流水で時間をかけて洗い流します。
衣服についた毒針毛は、洗濯機などでの水洗いはほとんど効果がなく、洗濯槽を介して他の衣料品に毒毛針を拡散させてしまいますので避けましょう。
チャドクガの毒成分はたんぱく質で熱に弱いため、50℃以上のお湯での洗濯や、スチームアイロンをかけるのが効果的です。
チャドクガの天敵としては、スズメバチ類が知られています。
蜂の巣対策の重要ポイント ―フード―
ここでいうフードとは、建物の外壁に取り付けられている換気扇のフードや、ガラリ(通気口)のフード(フード付きの場合)を指します。
建物の周囲を見回してみると、以下のようなものが見つかると思います。
このフード内は雨風をしのげる他、直射日光を浴びることもないため、ハチたちにとってはすごしやすい場所となっています。
フード付きのガラリには、フードの口部分に網が付いているものもありますが、網がないものも多くあります。
換気扇のフードにいたっては、網は油汚れによる目詰まりのおそれや、洗浄の際の邪魔にもなるので、そもそも取り付けられていないことがほとんどです。
マンション・アパートで空き部屋になっている場合や、めったに自炊をされない場合には、換気扇を長期間使用しないことになりますので、ハチが巣を作ってしまいます。
マンション・アパートの管理者様は空き家になっている部屋の換気扇のフードに、網やカバーをかけておくことをおすすめします。
蜂の巣対策の重要ポイント ―ガラリ―
ガラリとは、屋内と屋外の通風、屋根裏や天井裏、床下の通風、あるいは屋内の部屋間の通風を行いたい場所に、外部に対して目隠しをしながら換気ができるように取り付ける部品のことで、「ルーバー」とも呼びます。
外壁用や軒天用または床下用など、取り付ける場所によっていろいろなタイプのものがあります。
建物の周囲を見回してみると、以下のようなものが見つかると思います。
これがガラリと呼ばれるもので、温度に応じて通気口を自動開閉するもの、手動式のシャッターが付いたものなど各種あります。
材質も風雨の当たる場所に最適なステンレス製や、樹脂製などさまざまなタイプがあり、各メーカーが多数の商品を出しています。
温度や湿度を調整することによりカビの発生を防止し、建物を健康に長持ちさせるために欠かせない部品です。
このガラリには防虫網がセットになっているものと、そうでないものとがあります。
防虫網がない場合、もしくはあっても古いもので風化・腐食により穴が開いてしまっている場合には、ハチが自由に出入りできてしまいます。
鳥、コウモリ、イタチやネズミ、ヘビなどは出入りできないが、ハチは出入りできるといった状況であれば、ハチたちにとっては絶好の営巣場所となり、高い確率で巣を作ってしまいます。
ぜひ一度、ガラリ(通気口)に網が付いているか、穴が開いていないかを確認してみてください。
もし防虫網がなかったり、網に不具合がみられたりするのであれば、ハチに巣を作られてしまう前に網を張っておきましょう。
注意!蜂たちが活動を始めています!!
5月に入り、ずいぶん暖かくなってきたと感じるこの頃ですが、今年も蜂たちが活動を始めているようです。
『蜂が好む植物集』作成にあたっての写真撮影等で、主に滋賀県内の植物園や自然公園を回っているのですが、日に日に蜂の姿を見掛けることが多くなってきました。
それにつれて、蜂についての相談や駆除依頼のお電話が増えてきています。
今は、ハチによる刺傷被害の中心であるスズメバチやアシナガバチにとって重要な時期です。
冬眠から目覚めた女王蜂が、単独で巣作りを開始し、迅速かつ確実に働き蜂たちを誕生させなければならない時期にあたります。
普段は働き蜂たちに守られながら産卵に専念し、巣から出ることのない女王蜂ですが、この時期だけは自ら動き回るしかないのです。
マルバヤナギの樹液をなめるオオスズメバチの女王蜂
単独で活動をしますので、もし外敵に襲われたり、病気にかかったり、駆除されるようなことがあれば、その女王蜂の一族は絶滅することになります。
そのため、女王蜂は働き蜂たちが生まれるまでは、戦いを避けて逃げ、生き延びることを優先します。
しかしこの時期を乗り切った場合、つまり働き蜂たちが誕生してコロニーが拡大していくと、働き蜂たちが女王蜂と巣を守るために命がけで戦うことになってしまいます。
ですので、このような初期の段階で発見・駆除することができればハチ刺傷の被害を大幅に減らすことができます。
暖かくなってきたこの時期、ぜひ一度、お住まいの周囲を確認・観察してみてください。
No.1危険生物=ハチ
そのほとんどがスズメバチによるものですが、ミツバチやアシナガバチによるものも含まれています。
日本では、ハブやマムシなどの毒蛇でもなく、熊や野犬などでもなく、そしてウィルスを運ぶ蚊でもなく、ハチが最も人の命を奪っているのです。